最初はひとりだったはずなのに、気づけば周りに仲間が増えている。
そんな主人公を、こんなに愛おしいと思えたのは久しぶりでした。
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愛の不時着
懐かしい、あのタイプの主人公——ソン・イェジンのセリ
ユン・セリ( ソン・イェジン )は、10年くらい前までの韓国ドラマによくいたタイプの主人公。
竜巻に巻き込まれて北朝鮮に不時着し、最初はたったひとりだったはずなのに、
気づけば、まわりにどんどん仲間が増えていく。
最近のドラマでは、あまり見なくなった主人公像です。
それを久しぶりに見せてもらった気がして、久しぶりの感覚で魅力的でした。
わかりやすい悪者、わかりやすい怖さ
『愛の不時着』の悪者は、驚くほどわかりやすい悪者でした。
最近のドラマは、憎みたいのに憎みきれない、複雑な事情を抱えた敵役が増えている気がします。
でも『愛の不時着』は違います。悪者は、ちゃんと悪者。
そのぶん、安心して物語に集中できました。

ややこしいドラマが大好きなんだけど、
わかりやすいドラマは安心しますね。
セリと、彼女をかくまうことになる大尉リ・ジョンヒョク(ヒョンビン)は、
そのわかりやすい敵から、次から次へと狙われ続けます。

狙われすぎでは…
人に頼るのが、上手い人たち
セリとジョンヒョク、二人に共通しているのが、人への頼み方や甘え方の上手さです。
セリは、会社を率いる経営者。
ジョンヒョクは、部下を率いる中隊長。
どちらも、誰かに指示を出す側であると同時に、
誰かに支えてもらうタイミングを知っている人です。
弱さを見せることと、頼ることは、似ているようで少し違う。
人の上に立った経験がある人ほど、頼るという行為が自然にできるのかもしれません。

私生活で、頼ることが下手すぎる自分にがっかりしていたので
ドラマで勉強しています(笑)
ソ・ジヘとキム・ジョンヒョン——ダンとスンジュンという、もうひとつの関係
『愛の不時着』の愛は、セリとジョンヒョクだけではありません。
ソ・ダン( ソ・ジヘ )とク・スンジュン(キム・ジョンヒョン)の関係も、
見逃せないもうひとつの軸でした。
人を騙すことを生業にしてきたスンジュンが、ダンの前でだけは「良い人間でいたい」と思うようになっていく…
冷たい仮面の下にある、ダンの少女のような部分に気づいてしまったからです。
ヨーロッパへ逃げる前夜、指輪を渡しながら「好きだから、進むべき道を行く。まっすぐ生きるよ」と告げるスンジュン。
そして、ダンが人質に取られたときには、逃げるためのチケットを破り捨てて、単身で助けに向かいます。

この破り方がかっこよかった☆
セリとジョンヒョクとはまったく違う形の愛情表現が、胸に残りました。
隊員たちが、愛らしい
ジョンヒョクの部下である第5中隊の面々もそれぞれに愛らしいのが『愛の不時着』の良さです。
中でも一番好きだったのは、チス(ヤン・ギョンウォン)でした。
口では悪態をつきながらも、ちゃんとセリをフォローしている。
軽口を叩ける相手がいたことは、セリにとってもきっと救いだったんじゃないかと思います。
キム・ジュモク( ユ・スビン )も、忘れられない一人です。
韓国ドラマを見まくって得た知識で、ジョンヒョクの恋愛コーチを買って出るような人。
『21世紀の大君夫人』で初めてユ・スビンさんを知ったのですが、この役柄も本当によく似合っていました。

韓国ドラマが好き♡というところが、
勝手に自分と重なって嬉しかったです。
寡黙でイケメンなグァンボム(イ・シニョン)、17歳のウンドン(タン・ジュンサン)、「耳野郎」のマンボク(キム・ヨンミン)——それぞれに個性があって、全員が愛らしかったです。
名脇役がこれだけ揃っているだけで、『愛の不時着』はスペシャルな作品だと感じました。

名脇役、もっといっぱいいます!
脇役好きにはたまらない豪華キャスト!
涙の多いドラマ
メインキャストの涙がとにかく多いドラマでした。

セリは泣いてばかりでしたね…
多くの涙の中でも忘れられないのが、ダンのお母さん(チャン・へジン)の慰め方です。
ダンの目をまっすぐ見て、
「あなたと一緒に泣いてあげる」
「話も聞いてあげるし、一緒に乗り越えてあげられる」
母として、この言葉に号泣してしまいました。
なんと心強い母なのでしょう。サイコーでした。
ヒョンビンの大尉が、セリにだけ喋る
ヒョンビンさん演じるジョンヒョク、大尉という役が本当によく似合っていました。
普段はあまり喋らない人なのに、セリにだけは、自分の気持ちを一生懸命に言葉にする。
その差に、何度もキュンとさせられました。
本当は喋る人だったのに、あることがきっかけで寡黙になってしまったのかな…

セリ役のソン・イェジンさんって、
なんだか包み込むような笑顔をされるんですよね。
見ているだけで癒されて、ついつい甘えたくなってしまう。
ジョンヒョクがセリの前だけで饒舌になるのも、わかります~
OSTの入り方が、完璧だった——IUの「Give You My Heart」
『愛の不時着』のOST、入ってくるタイミングがどの曲も見事でした。
中でも、IUの「Give You My Heart」が流れてくる瞬間は格別です♡
IU好きというのもあるから、IUの曲をご紹介させていただきますけど、
他の曲も「あ、知ってる」っていうほど人気になりました。
積み重ねてきた感情が、曲の入り方ひとつで一気に押し寄せてくる…
音楽の力を、あらためて思い知らされました。
IUが日本のLIVEで歌ってくれたこともありました♪
王道が持つ、カンフル剤みたいな力
『愛の不時着』、日本でも大人気だった理由を実感しました。
普段のakibird39は、どちらかというとややこしい系のドラマが好きです。
でも『愛の不時着』は、『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』に次ぐ、大王道ドラマ。
人気が出るのには、ちゃんと理由があるんだな、と思います。
南北という政治的な内容も入っていて、一見難しそうなのに、話自体はちゃんと分かりやすい。
そして、素直に感動できる。
うーん、と考え込まずに、まっすぐ応援できるドラマ。
そういうものが、時々カンフル剤みたいに観たくなる瞬間があります。
『愛の不時着』は、akibird39にとって、まさにそのタイミングで出会えた一作でした。
いつの間にか仲間が増えていく主人公と、
それを支える名脇役たちの物語。
懐かしくて、でも新しい。そんな一作でした。



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